🕒 最終更新: 2026-09-09
ホーム・デポ HD
NYSEUS-GAAP1月末〜2月頭決算
住宅リフォーム小売・DIY×Proデータ基準日 2026/9/1
世界最大の住宅リフォーム小売チェーン。DIY客と職人(Pro)客の二本柱で2,359店舗+オンラインを運営し、2024〜2025年にSRS・GMSを買収してPro向け卸売網(Other区分・売上の7.7%)を倍増させた。売上は5年で1,511億→1,647億ドルへ拡大した一方、営業利益率は15.2%→12.7%へ5年連続で低下している。
💡 はじめての方へ:「日曜大工の店」に見えますが、実際は電気工事士や工務店といった「職人(Pro)」が売上の柱を支えています。DIY客は日曜に自分で棚を作るために来て、Pro客は仕事道具として大量に資材を仕入れる——性格が全く違う2種類の客を同じ店舗網でさばいているのが最大の特徴です。
01企業カルテ
FY2025通期実績(2026年2月1日期・2026-02-24発表)と直近四半期(Q2 FY2026・2026-08-18発表)・市場評価。
純売上高(FY2025)
1,647億ドル
+3.2%
営業利益
209億ドル
▲3.0%(利益率12.7%)
純利益
142億ドル
▲4.4%・EPS $14.23
Other区分(SRS+GMS)
7.7%
前年4.0%から倍増(127億ドル)
直近四半期(Q2 FY26)
478.6億ドル
既存店+1.7%・EPS $4.79
自社株買い(FY2025)
0ドル
SRS買収に伴い2024年3月から一時停止中
時価総額
3,244億ドル
株価$325.06(26/9/1)
PER(実績TTM)
22.8倍
TTM EPS $14.29・配当利回り2.87%
△
成長性
売上はSRS・GMSのM&A込みで+3.2%だが、既存店は3年連続マイナス圏を経てFY2025にようやく+0.3%で底打ち
△
収益性
営業利益率12.7%はFY2021の15.2%から5年連続で低下。粗利率自体は33%台で安定も、SG&A比率の上昇が重い
×
財務健全性
自己資本比率12.2%。SRS買収の借入で有利子負債558億ドル。ただしFY2021は自己資本がマイナスだった水準からは改善中
△
株主還元
配当は増配継続(年$9.32)だが自社株買いは2024年3月から一時停止・FY2026も再開予定なし
○
バリュエーション
PER22.8倍は同業Lowe's(18.8倍)より高いが、Floor & Decor(30.8倍)より割安
※5軸評価は本レポート筆者の見解であり、投資勧誘ではありません。
💡 読み方:売上は過去最高を更新し続けていますが、それはSRS・GMSという「買ってきた成長」が大きく寄与しており、既存店ベースの実力はようやくプラスに転じたばかり。営業利益率も5年連続で下がっています。「大きくなっているのに、1店舗あたりの効率は落ちている」——これが今のホーム・デポの実像です。
02ビジネスモデル図解
モノ(緑)・カネ(黄)・情報(青)の流れで見る、ホーム・デポの稼ぎ方。
カネの流れ
モノ・サービスの流れ
情報の流れ
起点1978年創業。日曜大工向けの大型ホームセンターとして全米展開
定説ホームセンターは日曜大工の日用品を売る小売業で、住宅市場が悪ければ売上も落ちるだけ
逆説売上の相当部分を支えるのは日曜大工ではなく「職人(Pro)」。2024年にSRS(屋根材・造園資材の専門卸、総額180.3億ドル)、2025年にGMS(内装建材卸、現金対価約55億ドル)を買収し、店舗に来ないPro客に直接資材を届ける卸売チャネル(Other区分)を1年で倍増させた(売上の4.0%→7.7%)
DIY客・DIFM客(施工を人に頼む客)・Pro客という3種類の顧客を、2,359店舗+オンライン(売上の15.9%)+SRS/GMSの1,250超拠点という複層的な店舗網でさばく。Pro Xtraロイヤリティ・Pro Trade Credit(専用与信)で職人の囲い込みを進めつつ、在庫回転率は4.7回→4.4回へ低下しており、拡大と効率のトレードオフが表面化している。
💡 やさしく:DIY客は「日曜大工の材料を買いに来る人」、Pro客は「仕事道具として大量に仕入れる職人」。ホーム・デポはこの2つを同じ店で相手にしつつ、Pro専用の裏口(SRS・GMSという買収した卸売子会社)まで用意して、店に来ないプロにも直接資材を届けるようになりました。
03成長の歩み — 増収でも縮む利益率
売上はFY2021の1,512億ドルからFY2025の1,647億ドルへ拡大した一方、営業利益率は15.24%→12.69%へ5年連続で低下。自己資本もFY2021のマイナス(債務超過)から一転、SRS買収の借入負担で急回復している。
純売上高の推移(FY2021〜FY2025)
単位:億ドル ■濃い棒=直近期
営業利益率の推移
単位:%。5年連続で低下
FY2022の15.27%(コロナ特需の余韻)を頂点に、FY2025は12.69%まで低下。SRS・GMSののれん償却負担とSG&A比率の上昇が主因(10-K本文でも人件費関連コストの上昇を明記)。
自己資本の推移 — 債務超過からの急回復
単位:億ドル。FY2021末はマイナス(債務超過)
長年ほぼゼロ〜マイナスだった自己資本(FY2021末▲17億ドル)が、FY2025末は128億ドルまで急回復。理由は「稼ぎが増えた」からではなく、SRS買収(2024年)に伴い自社株買いを一時停止したため。詳細は次節で扱う。
04今期の焦点 — 住宅市況の底打ちとPro戦略への大転換
高金利環境が続いた影響で既存店売上は3年連続マイナスの後、FY2025にようやくプラス転換。同時に、自社株買いを止めてまでSRS・GMSを買収し、Pro向け卸売網を急拡大させている。
既存店売上(comparable sales)の推移 — 高金利下の底打ち
単位:%。前年同期比
10-Kは「2025年度を通じて続いた高金利環境と近年の住宅価格上昇が住宅取得能力(housing affordability)を圧迫し、住宅の回転率を歴史的に低い水準に押し下げた」と明記している。既存店売上はFY2023▲3.2%→FY2024▲1.8%→FY2025+0.3%と底打ちし、直近H1 FY2026は+1.2%まで回復。
Pro向け卸売(Other区分=SRS+GMS)の急拡大
単位:億ドル・売上比率
SRS単独だったFY2024の64.1億ドル(売上の4.0%)から、2025年9月にGMSを連結したFY2025は127.2億ドル(7.7%)へほぼ倍増。GMS単体の寄与はFY2025で20億ドル。既存店の伸び悩みを、M&Aによる新チャネル獲得で補う構図が数字にはっきり表れている。
資本配分の急転換 — 自社株買いの停止
単位:億ドル。FY2021〜FY2025
FY2021に148億ドルあった自社株買いは、2024年3月のSRS買収発表を境に急減し、FY2025はゼロ。会社は「FY2026も債務削減を優先し自社株買いの再開予定はない」と明言しており(10-K)、配当(増配継続)だけは死守する一方で株主還元の主役が交代した。
💡 やさしく:これまでのホーム・デポは「稼いだ現金のほとんどを自社株買いに回す」会社でした。それを2年間ゼロに近づけてまで、SRS・GMSという「Pro向け卸売」を買いに行った——それだけこの領域に本気だという表れです。
05店舗経済学とProチャネル
2,359の実店舗+オンライン15.9%+SRS/GMS1,250超拠点という3層の店舗網。在庫効率は悪化しつつ、製品ライン別の売上構成は安定している。
製品ライン別売上構成(FY2025)
売上高1,647億ドルの内訳(10-K・合計一致検証済み)
店舗網の内訳(FY2025末)
実店舗2,359+SRS/GMS1,250超拠点
実店舗のうち324店(13.7%)はカナダ・メキシコ。従業員は472,400人。オンライン売上高は前年から8.7%増加し、FY2025は純売上の15.9%に達した。10-K開示から逆算するとFY2024は約15.1%——じわりと比率が上昇している。
在庫回転率の低下
単位:回。会社開示値をそのまま使用
FY2024の4.7回からFY2025は4.4回へ低下。10-Kは「期中平均在庫水準の上昇が主因」と説明しており、SRS・GMSという卸売業(相対的に在庫回転が遅い業態)の連結効果も一因とみられる。
💡 やさしく:ホーム・デポの店舗は「行けば何でも揃う」ために30,000〜40,000品目もの在庫を持っています。品揃えを維持したまま在庫効率を上げるのは至難の業で、SRS・GMSという性質の違う卸売業を取り込んだことで、さらに難易度が上がっています。
06財務3表ビジュアル
粗利率33%台は安定も、SG&A比率の上昇で営業利益は目減り。BSはSRS買収の借入で有利子負債が急増した。
PL滝グラフ — 売上1,647億ドルはどこへ消えるか(FY2025)
単位:億ドル
💡 やさしく:1,647億ドル売って、仕入(売上原価)に1,098億ドル、販管費・減価償却に340億ドルを使い、本業のもうけは209億ドル(12.7%)。そこから支払利息23億ドル・税金44億ドルを引いた最終利益は142億ドルです。
BS比例図 — 総資産1,051億ドルの中身(FY2025末)
箱の高さ=金額。自己資本比率12.2%
自己資本は128億ドルと総資産の1割強。SRS・GMS買収で計上したのれん223億ドル・無形資産103億ドルが総資産の3割を占める。有利子負債558億ドルはSRS買収資金の調達分が大きい。
キャッシュフロー(FY2025)
単位:億ドル。営業CF163億ドル
投資CFのマイナスは設備投資37億ドルに加え、GMS買収の現金支出(約55億ドル)が主因。財務CFは自社株買いゼロ・配当92億ドル・長期債務の純返済で流出超。FCFは126億ドル(営業CF163億−設備投資37億)。
07収益性 — ROE146%は「稼ぐ力」ではなく「自己資本の薄さ」
ROE146%は驚異的な数字だが、デュポン分解で見るとその大半は財務レバレッジの産物。
=
8.60%
売上高純利益率
同業Lowe's(7.51%)より高いが業界水準相応
× 1.64回
総資産回転率
在庫回転低下で若干鈍化中
× 10.35倍
財務レバレッジ
自己資本が歴史的に薄い(FY2021は債務超過)ことの反映
平均残高ベースの筆者算出。ROE146%のうち「実力」は利益率×回転率=約14%で、残りはレバレッジの掛け算。Appleの高ROE(自社株買いによる意図的な資本圧縮)と似て見えるが、ホーム・デポの場合は長年の自社株買い政策で自己資本がもともと薄く、そこにSRS買収の借入が乗った結果という点が異なる(現在は買収の反省から自社株買いを止め、自己資本を再構築中)。
ROIC開示値の推移 — 会社発表そのまま
単位:%。10-K本文の会社開示定義(NOPAT÷平均有利子負債・資本)
FY2023の36.7%から、SRS買収による平均有利子負債・資本の急増でFY2025は25.7%まで低下。会社自身が「自社株買い一時停止による平均資本の増加とSRS買収に伴う平均有利子負債の増加が主因」と説明している。
ROIC vs WACC(筆者試算)
単位:%
WACC=株主資本コスト9.2%(無リスク金利4.2%+β1.0×リスクプレミアム5.0%)と税引後負債コスト3.29%を、時価ベースの資本構成(株式86.4%・負債13.6%)で加重平均した8.40%(筆者試算)。会社開示のROIC25.7%はこれを大きく上回り、投下資本1ドルあたり毎年17ポイント分の価値を生んでいる計算になる。
💡 やさしく:ROICがWACCより高い=「借りたお金や株主から預かったお金を使うコスト」より「実際に稼ぐ力」の方が大きいということ。低下傾向ではあるものの、ホーム・デポはまだしっかり価値を生み出せています。
08会計基準ビュー — US-GAAP / JGAAP / IFRS
ホーム・デポはUS-GAAP採用。「自己資本がほぼゼロ〜マイナス」という米国流の資本政策を、日本基準の感覚とどう対比するかがポイント。
調整後(Non-GAAP)指標との差 — 買収無形資産の償却をどう見るか(Q2 FY2026)
単位:億ドル
- 「経常利益」区分はなく、営業利益の下は支払利息等の純額のみ。営業利益率12.7%と税引前利益率11.3%(FY2025)の差はほぼ利息負担のみで読める
- SRS・GMS買収に伴う無形資産償却(Q2で1.78億ドル)を除いた「調整後営業利益」を非GAAP指標として開示。買収を頻繁に行う米国企業に特有の実務
- オペレーティングリース資産92億ドルがBS計上(ASC842)。JGAAP・IFRSと同様、オフバランスの時代とは異なる
- JGAAP感覚で最も驚くのは自己資本比率12.2%、しかもFY2021末は自己資本がマイナス(債務超過)だったこと。日本では倒産寸前に見えるが、米国では「自社株買いで株主に還元し尽くした結果」として市場から問題視されない
- 「経常利益」に相当する段階はないため、日本のホームセンター企業(カインズ・DCM等)と比べる際は営業利益か税引前利益で揃える必要がある
- のれん223億ドルは非償却・減損テストのみ(US-GAAP)。JGAAPなら20年以内の規則償却が必要で、SRS・GMS買収由来ののれん168億ドル分の償却負担が毎期発生していたはずである
- のれんの非償却・減損テストという点はIFRSもUS-GAAPと同じ。差異は軽微
- リース会計(ASC842とIFRS16)は資産計上の考え方が近く、大きな読み替えは不要
- 収益認識(ASC606)もIFRS15と収斂済みで、店舗売上・オンライン売上・施工サービスの計上時点に大きな差は生じない
💡 やさしく:日本の感覚では「自己資本がマイナス」は経営危機のサインですが、米国では「稼いだお金を全部株主に返した優等生」の証にもなり得ます。ただしホーム・デポの場合は、そこにSRS買収の借金が重なったため、今は逆に自己資本を積み増す方向へ舵を切っている——という点が任天堂やAppleとは違う「過渡期」の姿です。
09同業比較 — DIYチェーンとProディストリビューターの間で
直接competitorのLowe's(DIY)、専業チェーンのFloor & Decor、Pro専業卸売のBuilders FirstSourceと比較(2026年9月時点)。
時価総額はホーム・デポ(3,244億ドル)がLowe's(1,246億ドル)の2.6倍。PERは22.8倍とLowe's(18.8倍)より高いがFloor & Decor(30.8倍)より低い。注目はBuilders FirstSource(新築住宅向けPro専業卸売)で、売上高が前年から7.4%減少し、営業利益率も3.0%まで悪化している——ホーム・デポがSRS・GMSで参入した「Pro向け建材卸売」市場自体が、新築住宅着工の減速で逆風下にあることを示している。Lowe'sのROE▲0.49はマイナス自己資本による見かけ上の数値で、収益力の劣後を意味しない。
💡 やさしく:Lowe'sは「もう一つのホーム・デポ」、Floor & Decorは床材専門の小型版、Builders FirstSourceは新築工務店向けの卸売専業。ホーム・デポはこの3社の要素(DIY小売・専門店・Pro卸売)を全部併せ持とうとしている会社だと考えると位置づけがわかりやすくなります。
10戦略・課題と改善ポイント
Pro戦略への大転換は進行中。リスクは統合負担と住宅市況の再悪化。
強み Strengths
- 2,359店舗+SRS/GMS1,250超拠点による複層的な店舗網とスケールメリット
- Pro Xtra・Pro Trade Creditなど職人向け囲い込み施策の蓄積
- オンライン売上比率15.9%まで拡大し、店舗と一体化した「インターコネクテッド」戦略
- ROIC25.7%はWACC推定8.4%を大きく上回り、投資が価値を生み続けている
弱み Weaknesses
- 営業利益率が5年連続で低下(15.27%→12.69%)。M&Aによる増収と収益性改善が両立していない
- 自己資本比率12.2%で財務レバレッジ10.35倍と極端に高い(FY2021は債務超過)
- 在庫回転率が4.7回→4.4回へ低下し、卸売業(SRS・GMS)連結による在庫効率の希薄化リスク
- 自社株買いを2年近く停止しており、株主還元の柔軟性が低下
機会 Opportunities
- 既存店売上がFY2025に底打ちし、H1 FY2026は+1.2%まで回復。金利低下局面での住宅回転率の正常化
- Pro向け卸売(Other区分)は前年比倍増ペースで、SRS・GMSのクロスセル余地はまだ大きい
- オンライン・実店舗・SRS/GMSを横断した「インターコネクテッド」体験のさらなる強化
脅威 Threats
- 高金利環境の長期化・住宅価格高止まりによる住宅回転率のさらなる低迷
- 関税・貿易政策の不確実性(米最高裁がIEEPA関税を無効化する判断を示すなど、先行き不透明)
- Builders FirstSourceの業績悪化に見るように、新築住宅向けPro卸売市場自体の景気敏感性
- SRS・GMS統合の実行リスク(のれん223億ドルの減損リスクを含む)
改善ポイント(優先度つき)
最優先営業利益率の下げ止まり
5年連続の低下トレンドを反転できるかが最大の論点。SG&A効率化と、SRS・GMSの統合コスト一巡がカギ。
最優先在庫回転率の改善
4.4回への低下を放置すると運転資本負担が増す。卸売業(SRS・GMS)特有の在庫管理をどう小売本体のオペレーションと両立させるか。
中期自己資本の再構築と株主還元の再設計
自社株買い停止で自己資本比率は改善方向だが、いつ・どの水準で再開するかの方針提示が投資家の判断材料として必要。
中期Pro向け卸売事業の収益性検証
Other区分は急拡大しているが、単独の利益率は開示されていない。買収効果が本当に収益に貢献しているかの継続的な検証が必要。
11投資メリット・デメリット
「既存店は底打ち、Pro戦略は前進、しかし利益率低下と財務レバレッジの高さは要警戒」というのが本レポートの総括。
▲ 強気材料(メリット)
- 既存店売上がFY2025+0.3%で底打ちし、H1 FY2026は+1.2%まで回復基調
- SRS・GMS買収でPro向け卸売(Other区分)が前年比倍増、7.7%まで拡大
- ROIC25.7%は筆者試算WACC8.4%を大きく上回り、資本効率は依然高水準
- PER22.8倍は専業チェーンのFloor & Decor(30.8倍)より割安
- 配当は増配継続(年$9.32・利回り2.87%)
▼ 弱気材料(デメリット)
- 営業利益率が5年連続で低下(15.27%→12.69%)し、反転の確証がまだない
- 自己資本比率12.2%・財務レバレッジ10.35倍と財務は薄く、金利上昇時の利払い負担増に弱い
- 自社株買いは2024年3月から停止中でFY2026も再開予定なし。EPS成長の追い風が一つ消えている
- 在庫回転率の低下は運転資本効率の悪化シグナル
- Pro向け卸売市場自体、Builders FirstSourceの業績悪化が示すように新築住宅減速の逆風下にある
3つのシナリオ(筆者試算)
強気シナリオ既存店売上加速・利益率反転でEPS $15.5×PER25倍=$388水準
中立シナリオ会社ガイダンス中央値(EPS概ね横ばい〜+2%)EPS $14.5×PER22倍=$319前後(現値近辺)
弱気シナリオ住宅市況再悪化・利益率さらに低下でEPS $13.2×PER18倍=$238前後
💡 はじめての方への総括:チェックポイントは3つ。①既存店売上(+1.2%の回復が続くか、金利動向次第)、②営業利益率(5年連続低下から反転できるか)、③自社株買いの再開時期(財務レバレッジ低下と株主還元のバランス)。「世界最大の住宅リフォーム小売」という盤石さの裏で進む収益性の変化を見極めることが、このページの主題です。